ニュージーランドのオウルカトラズ動物保護センターに飼われていた Big Red という名のウシは肩までの高さ1.8m以上、体重2tもあり、世界で一番大きなウシといわれていたが2004年4月に14歳で死亡した。 オウルカトラズ動物保護センターはニュージーランド北島のパーマストンノース南西部にあり、観光スポットの一つになっている。メインの飼育動物はオウル、つまりフクロウだそうだが、ビッグレッドは映画に出演したり、印刷物(絵葉書など)に掲載されたりした人気者でこのウシを一目見ようと、それまでに15万人以上が訪れた。 このウシを見た時、あなたは我が目を疑うだろうといわれていた。 |
今までに知られる最大のウシは、20世紀の初め頃にアメリカのメーン州にいた Mount Katahdin という名のウシ(ホルスタインと Durham の混血)。肩高188cm、胴囲396cmもあり、一時体重が5000ポンド(2.3t)に達した。このウシは1923年に死亡している(Mark Carwardine,1995)。 |
体重(kg) | 肩高(cm) | 全長(cm) | 名 前 | 備 考 |
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2141 | 193 | 493 | Old Ben | ヘレフォードとショートホーンの雑種。アメリカのインディアナに飼われていた。胴囲416cm。1910年に8歳で死亡。ハイランドパーク博物館(インディアナ)に剥製がある。 |
2099 | − | 485 | Mac | ホルスタインとフリージアの雑種。アメリカのマサチューセッツに飼われていた。1910年に8歳で死亡。 |
2032 | − | 457 | Bradwell Ox | 1830年頃にイギリスのエセックスに飼われていた。 |
1778 | 1.8m以上 | 381 | Big Bill Campbell | ヘレフォードとフリージアの雑種。イギリスのノーザンプトンに飼われていた。計量は1954年。 |
上の写真は大福さんから送っていただきました。カナダの Pacific National Exhibtion に出展されていたイタリア種とフランス種の混血で名前は Peter、1996年生まれ。体重はおよそ3000ポンド(1361kg)あるそうです。
2003年11月、イギリスで最大と思われるウシが、Somerset cattle market にお目見えした。飼い主の Arthur Duckett はこの6歳の去勢ウシ Colonel(肩高195cm、全長365cm)の体重を公式に計量する前に11月1日懸賞を付けた。一人1ポンドを払って体重を推定し、正解者が集まった金を受け取ることになっていた。体重は1660kgだったが正解者はいなかったようで、Duckett 夫妻は集まった1100ポンドをチャリティーとして寄付している。 夫妻はこのウシを手放す気はないそうで、Colonel は Alstone Wildlife Park でラクダやワラビー、エミュー、シカなどと共にくらしている(BBC)。 |
2008年5月、イギリス・Somerset の Ferne Animal Sanctuary で飼われているフリージア種の去勢ウシ Chilli(9歳)は肩高198cmもあり、体重も1トンを超え、ほぼ同じ高さのゾウと体重も同じくらいだという(7歳のインドゾウで肩高185cm、体重1350kgの例があるが)。 現在、世界で最も背が高いウシとされているのは、イタリアの Fiorino で肩高203cmあるが、Chilli はまだ成長しておりギネス申請がおこなわれた。ギネスブックのスポークスマンは、申請は受理されており、目下調査中であるとコメントしている(MailOnline)。 ※ 伸介さんから知らせていただきました。 |
最も奇妙な角を持つウシは、アメリカのアーカンソーで Janice Wolf が飼っているワッシー種の Lurch(上)。周囲が95cmもある太い角を持っている。左右の幅は2.2m。 この品種(右)はアフリカのウガンダなどで飼養されており、かなり古くからの在来種らしく、古代エジプトの壁画に描かれているウシに似ているという。 Lurch は通常のワッシー種に較べ、角が極端に太くなった特異な個体。9月26日放送の「どうぶつ奇想天外」で紹介された。 |