2014年5月、アルゼンチンから、アルゼンティノサウルスよりも大きいといわれる新たなティタノサウルス類の化石発見のニュースがもたらされた。大腿骨(2.4m)からの推定では全長40mに達し、体重も77トンという。この(まだ命名されていない)恐竜は、1億年ほど前にパタゴニアの森林に棲んでいた。
 ロンドン大学の古生物学者、ポール・アップチャーチによれば見つかったのは頭や首、尾などで、少なくともアルゼンティノサウルスとほぼ同じ大きさ、しかし完全な骨格が見つかっていないので、大きさを確定させるためにはさらに材料が必要だとしている(BBC)。
※ ac7059さんから知らせていただきました。

 パタゴニアで発見された1億年前のティタノサウルス類は、2017年にパタゴティタン Patagotitan mayorum と命名された。全長37m、体重は69tと推定されている。また大腿骨や上腕骨が2.4m近くあるので肩までの高さは6m、首を持ち上げれば15m近くに達したという。
 世界最大の恐竜化石は、アルゼンチンとチリの国境に近いパタゴニアの採石場で、牧場の労働者が2012年に発見。それからアルゼンチン古生物学博物館(Mef)や米国などの国際チームが中心となって18カ月間かけて、全部で6体分の巨大恐竜の化石を発掘した。ティタノサウルス科では最も完全な骨格である。



 6体の骨の化石は、地層こそ違うが、いずれも同じ場所から見つかったことについて、研究チームは、かつて湖だった場所が干ばつで水が干上がったことから死亡した可能性が高いと推測している。6体の骨は、成長過程を示す痕跡が残されており、さらに巨大な恐竜化石の発見に結びつく可能性が期待されているという(ハザードラボ)。
※ テタヌラさんから知らせていただきました。


 Macalester College の古生物学者、Kristi Curry Rodgers は今回発見されたパタゴティタンの骨はまだ十分には成長しきっていないと言う。つまりさらに大きな個体が見つかる可能性があると(PHYS.ORG)。


 2006年7月、アルゼンティノサウルス並の巨大な新種の恐竜の発表があった。2001年にアルゼンチンで見つかったもので、発掘されたのは頸骨や背骨、尾の骨など。その背骨は高さ1.1m、幅1.7mもある。
 ティタノサウルス科の1種で、プエルタサウルス Puertasaurus reuili と名付けられ、全長35−40m、体重は80−100トン? もあっただろうという。
 特筆すべきは大きさだけでなく、白亜紀後期−7000万年前にこれほど巨大な竜脚類が生存していたことだ。また当時のパタゴニアは森林地帯であったと考えられている。(National Geographic)。

 2007年10月、またもやアルゼンチンから最大級の恐竜発見のニュースがもたらされた。ティタノサウルス科の新種と見られるこの恐竜はフタログンコサウルス Futalognkosaurus dukei と命名されており、全長32−34m、頭までの高さ13m、体重70tと推定されている。
 化石は2000年に湖のほとりの約8800万年前(白亜紀後期)の地層から発見されたが、大型恐竜としては珍しく全体の7割がほぼ完全に近い形で発掘されたという。またこの化石には肉食恐竜に食べられた痕跡が残っている。同じ場所からメガラプトルの化石も見つかっているのが興味深い(BBC)。
※ スズメっちさんから知らせていただきました。


 2014年9月、アルゼンチンでさらなる発見があった。白亜紀後期、約7700万年前の巨大なティタノサウルス類の化石が見つかったのだ。ドレッドノータス Dreadnoughtus と(仮に)呼ばれているこの新発見は、全長26m、体重60トンと推定された。この個体は、冠水した平原で身動きが取れなくなって死んだ時点ではまだ完全な成体ではなかったとみられる。隣には、体がそれより小さいもう1頭の個体の化石も見つかった。またこの化石は体の各部分の骨70%余りで、完全骨格の45%に相当し、、ティタノサウルス類としては、これまでに見つかった中で最も完全に近い形のものだという(AFPBB)。

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