1995年と96年にカナダで捕らえられたオオカミがイエローストーンに31頭、アイダホに35頭が移入された。オオカミは順調に増え、2001年末にはイエローストーンで218頭、アイダホで216頭を数えるまでになった。
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アメリカ魚類野鳥獣局のスタンリー・P・ヤングは、アラスカでオオカミとハイイログマの小競り合いを見ている。 ヨーロッパからシベリアの中部にかけて分布する。シベリア北・東部のものはシベリアオオカミとして区別されている。どちらもほぼ同大で、雄は体長114〜138cm、肩高76〜91cm、体重32〜48kg。ポーランドでは82kgに達するものがある。 |
2004年6月28日放送のNHK地球ふしぎ大自然でヒグマの特集をやっていたが、その中でクマ(おそらくBarren Ground Grizzly)がオオカミのとらえたトナカイを横取りしようとする場面があった。 数頭のオオカミと激しいやりとりがあった後、クマはオオカミの群に割り込んで一緒に食べていた。こういうこともあるようだ。 見たところクマは成獣かなと思われるほど小さかったが、カナダ北西州のハイイログマは小型のようで、雌ならば平均体重100kg前後と言われ、マッケンジー山脈での5年の調査で測定された中で最大の雄でも214kgにすぎなかった(nwtwildlife)。 |
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1990年、アラスカのアナリ国立公園で3頭の仔グマを連れた雌のハイイログマがオオカミの巣に近づいた時、12頭のオオカミが攻撃した。巣の中には仔がいたようで、獲物の奪い合いとは異なりこの時ばかりはオオカミの攻撃は激しく、2頭の仔グマを殺し、もう1頭の仔と母グマにも重傷を負わせた(リック・バス、1992)。
クロオオカミ オオカミの毛色はさまざまで、同じ群の中にも白や黒が混じっていたりするが、一般に北のものほど淡色だといわれる。地域的に偏りもあって、北極圏のオオカミには白いものが多い。一方中国西部には黒いオオカミがよく見られる。亜種としては朝鮮からトルコにまで分布する中型(体長95〜125cm)のチベットオオカミに含まれるが。 ![]() |
ダニエル・P・マックスが人食いオオカミ・クルトーの生涯を描いたパリのオオカミ(1978)にオオカミの群がヒグマと戦う場面がある。 オオカミの群がヘラジカを仕留めた直後、ヒグマが現れた。当然ながら自分たちの獲物を守ろうとしてオオカミはヒグマに立ち向かう。 オオカミの戦法は一瞬の隙を見つけてクマに噛み付き、反撃される前に飛び退くヒット・アンド・アウェーで、かわるがわるの攻撃にクマは傷つくが、それでも1頭のオオカミを爪で捕え、首に噛み付いて殺してしまった。 ヒグマは唸り声を上げながら座り込み、傷を舐めた。オオカミは再び円陣を組んでヒグマを取り囲む。しかし手を出さない。まもなく戦意を喪失したクマは立ち上がり、よろめきながら歩み去った。 クルトーは1430年代のフランスに実在したオオカミだが、以上の話は事実なのか、マックスの作った話なのかはわからない。 |
オオカミの群は親とその子が中心で、いわゆる大群はそれらの家族が一時的に複数集結したものだ。子は1年後、次の子が生まれても群に留まることもあり、親の狩や子育てを手伝うことからヘルパーと呼ばれる。 (Hunting Report) |
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体重(kg) | 肩高(cm) | 全長(cm) | 場 所 |
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96 | − | 213 | カルパチア(1942) |
95 | − | 193 | オンタリオ(1960) |
89 | − | − | アラスカ(Bueler, 1973) |
79 | − | − | アラスカ(1939) |
78 | − | − | カナダ西部(Cowan, 1947) |
76 | − | 239(毛皮?) | ノースダコタ(1902) |
63 | − | − | ユーゴスラビア(1956) |
63 | − | 150(尾は43) | アラスカ(1938) |
61 | 97 | 175 | アラスカ(1939) |
59 | − | 170 | フランス(1767)、もう1頭と組んで60人以上を殺したといわれる。 |
57 | 94 | 175 | アラスカ(1939) |
46 | − | 172(尾は52) | カナダ北西部(1912) |
46 | 69 | 158(尾は41) | ニューメキシコ(1893) |
45 | 84 | 178 | ウィスコンシン(1907) |
シンリンオオカミ 北アメリカのオオカミは24もの亜種に区別されることがあるが、まとめてシンリンオオカミと呼ばれることが多い。またこの名はカナダ南西部の亜種だけを指すこともある。ハイイロオオカミの名もオオカミ全般を指すことが多いが、またマッケンジー川流域産の亜種名としても使われる。
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←かつてアメリカの大草原でバイソンの群を追っていた亜種 lobo ネブラスカオオカミ Great Plains Wolf Canis lupus nubilus は北アメリカで最大のオオカミだった。 カナダ・マニトバの南部からテキサスに至る広大な地域に分布し、アメリカのオオカミの代表的存在だったが絶滅、1932年に US Biological Survey によって最後の1頭が殺された。そのとき生け捕りにされ、ペンシルバニアの McCleery 博士に育てられた子オオカミの子孫が現在も飼育されている(Leonard L. Rue, 1981)。 |
アメリカの野生化したウマ(Bronco または Mustang)はオオカミをほとんど怖れないと言われる。シートン(1925)はユタ州のユインタ砂漠に住み着いたウマの群を見たが、ピューマを警戒するのにオオカミを全く怖れていなかった。
またモンタナでイーノス・ミルズは2頭のオオカミが1頭のウマを襲うのを目撃した。ウマは数分の間、オオカミの攻撃を巧みにかわしていたが、チャンスを捕らえると後足で強烈に蹴りつけ、そして2頭とも動けなくしてしまってからとどめをくわえた。