ゾウアザラシElephant Seal

体長:4.5m体重:2t


 海にすむ食肉類、鰭脚類(約35種)のうちでもっとも大きいのが海象とも呼ばれるゾウアザラシ。これには2種あって、南極周辺の島々にすむのがミナミゾウアザラシ、北アメリカの太平洋沿岸(カリフォルニアからメキシコにかけて)にすむのがキタゾウアザラシ。南方種の方がやや大きいといわれるが、大きな違いはない。

ミナミゾウアザラシキタゾウアザラシ

体長(m) 推定体重(t) 備  考
全長6.7 全長=後脚の鰭を含んでいる。
6.5 4 サウスジョージア(1913)全長約6.9m
6.4 フォークランド(1879)骨格がロンドンの外科大学博物館に保存されている。
6.4 アムステルダム島(1789)体長はカーブに沿って測られたものかもしれない。
5.5 サウスジョージア。捕獲された226頭のうちで最大。カーブに沿っての測定。
5.5 サンタバーバラ(1852)
4.9 2 南アフリカ(1924)南方から漂着した。
4.3 1.8 アラスカ(1940)。迷って流れ着いたものか。
4.1 1976kg サウスジョージア。解体しての計量。脂肪が666kg。

 ゾウアザラシは特に大きな雄だと胴周りが5.5m、上体をもたげた時の高さは3mに達する。繁殖期になると雄同士は全半身を高く持ち上げてぶつかりあう。皮膚は固く分厚いが、ぶつけているうちに血だらけになる。また繁殖期には雄は鼻が長くなるので、季節によって体長に差が見られることになる。
 雌は雄よりはるかに小さく、体長3.5m、体重900kgくらいが最大で、普通は2.5mほどにしかならない。雄は十数頭の雌を従えてハーレムを形成する。この傾向はアシカ・オットセイ類で顕著であるが、アザラシでは例外だ。他の多くのアザラシ類では雄雌ほぼ同大か、種類によっては雌の方がやや大きい。

リングリングサーカスの初代 Goliath
1928年にカール・ハーゲンベックより移籍した。

体長(cm) 体重(kg) 愛 称 備  考
625 二代目 Goliath カール・ハーゲンベック動物園(1928年到着)。
560 2950 ダイキチ 江ノ島マリーンランド。
520 2187 初代 Goliath アメリカ・リングリング・サーカス(1928年到着)。
510 2662 Stalin 1989年、サウスジョージアよりイギリスに到着。
2576 Tristan ドイツ・ウィルヘルム動物園(1958年到着)。
503 推定2.3t サンディエゴ動物園(1929年到着)。
約5m 2200 Roland ベルリン動物園(1969年没)。連れ合いの雌は709kg。
447 2852 Spot Edinburgh 動物園(1970年没)。胴回り434cm。

江ノ島マリーンランドの大吉→

 鰭脚類でゾウアザラシについで大きいのが、北極海に住むセイウチ。これも昔は海象と呼ばれたことがある。
 だがセイウチはゾウアザラシとは全く違う動物である。雄の平均体長は3〜3.5m、体重900〜1300kgでゾウアザラシよりだいぶ小さい。しかし時には非常に巨大なものが現れる。詳しくはこちら


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