それから10年をかけ、多数の背骨や肋骨、幾つか連続した尾の骨など全体の30%に相当する骨が発掘されていたが、一般に公開されていたのは先の尾の骨だけだった。突然、ワイオミングの民間企業 Dinosauria International が費用35万ドルを負担してセイスモサウルスの骨格(41m) を作り上げて発表した。そして2000年の中ごろにはスミソニアン博物館に登場しているはずだった…
ところが金子隆一氏(2002)によると、この模型はニューメキシコのチームとは無関係に作られたもので先取権も、研究内容も無視した越権行為だという。その後、両者の間で話し合いが行われ、この模型はセイスモサウルスとは無関係の創作物として扱うということで決着したようだ。(この模型は世界最大の恐竜骨格としてギネスブック2003に掲載されてしまったが)
セイスモサウルスもはじめは、これこそ史上最大の陸棲動物であるといわれた。セイスモサウルスの肩甲骨は2.4mでスーパーサウルス(最初の標本)と同じ位であり、ディプロドクス(1.6m)よりはるかに大きい。しかしながらディプロドクスと同じように尾が長く、胴体は小さい。したがって最長ではあっても最大とはいえない。体重は40t前後であろうといわれている。
恐竜博2002に組立骨格が登場して話題をさらったが、使われているのは全身の骨の30%程であり、残りの部分はディプロドクスを参考に作られている。今後の発掘でまた変わる可能性はかなり大きい。 |